娯楽施設の運営や不動産事業などを手掛けるワコーグループ(広島県広島市)は、広島県の工業団地に、出力1.99MWの「広島空港流通工業団地太陽光発電所」と、同2.98MW「氏神工業団地太陽光発電所」という、二つのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を稼働させている(図1)。

図1●東広島市にある広島空港流通工業団地太陽光発電所
(出所:日経BP)
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 いずれも、2012年7月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の施行前から、同制度にらんで建設プロジェクトを進めていたもので、計画の立案や実行に関わった大霜忠晴・総務部長によると、「中国地方において、最も早く設備認定を申請し、最も早く売電契約の交渉を始め、最も早く発電を開始した、FITに基づく太陽光発電所だと聞いている」。

 同社では、電力小売りの自由化を見据えて、新電力会社(PPS)の登録も終えた。店舗やビルを多く運営していることから、ビル単位での一括受電や、店舗の電力の購入などと、メガソーラーによる売電で、時間帯ごとの電力料金に応じて、柔軟な売電・買電を実現するモデルの構築を目指していく。