RFIDタグによる患者用リストバンドを開発中

 医療情報学会では、開発中の製品に関する展示・発表も行われた。

 920MHz帯パッシブRFIDタグを使った患者用リストバンドを開発しているのが、湘南工科大学と小林クリエイト(本社:愛知県刈谷市)だ。小林クリエイトは、専用の展示ルームで試作品を展示した。リエチレン製の新型リストバンドタグ、ハンディリーダーなどで、基本的に三点認証に利用するシステムだ(写真9~12)。

写真9●患者の手に付けるリストバンド。920MHz帯RFIDタグが内蔵されているが、故障に備えてバーコードも付けている。
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写真10●肌から10ミリ程度話すためにポリエチレン製クッションを装着。電波の人体による吸収を防ぐ。
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写真11●リストバンドの裏側。中央やや下の黒い部分がRFIDタグ。
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写真12●ハンディリーダー。RFIDタグとバーコードの両方を読み取れる。
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 ちなみに三点認証とは、広く医療機関で行われている安全管理のための作業で、看護師、薬剤、患者のそれぞれのバーコードを読み込むことを指す。もし、読み込んだデータが、システムに登録されているベースとなるデータと合致しない場合は、認証に失敗した内容のアラートが出て、投薬はいったん中止となる。