飼料などの取引で地域に浸透

 優良な農畜産業が広がる地域に、メガソーラーを建設することになったきっかけは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の施行を前に、再生可能エネルギーの導入の促進に協力する目的で、北海道が道内の全市町村に対して、メガソーラー用地の調査を進めたことだった。

 清水町では、この調査に対して、3カ所の町有地を提示した。いずれも、「元々、工事用の土砂置き場や、積雪時に除雪した雪を溜めておくために使っていた土地のうち、代替地を確保できる土地だった」(清水町役場の松浦正明・企画課 課長)。最終的に候補に残った4社が計画を提案し、丸紅グループに貸すことを決定した。

 丸紅グループを選んだ理由は、企業としての安定性に加え、物流を含む町内企業との取引の拡大への期待がある。丸紅の畜産や飼料の事業では、清水町に限らず十勝地域全般で、古くから畜産農家と取引があり、地域に受け入れられていたことが、選定の理由の一つという。