サンテックパワージャパン(東京都新宿区)は、社名の通り、無錫サンテックパワー(Wuxi Suntech Power)の日本法人である(図1)。かつては中国サンテックパワーホールディングス(サンテックパワーHD)の傘下だったが、サンテックパワーグループの経営危機に伴い同社から事業を引き継いだ、無錫サンテックパワーの日本法人となった。

図1●カスタム生産、技術サポートを担う長野テクニカルサポートセンター
(出所:サンテックパワージャパン)
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 前身は、国内の太陽光パネルメーカーのMSKで、1967年に設立後、1981年から太陽光パネルの専業となった。電卓向けなどの民生用から、建材一体型、国内の大手太陽光パネルメーカーへのOEM(相手先ブランド品製造)供給まで、その時代ごとの太陽光パネルの市場環境に合わせた事業に注力してきた。

 太陽光パネル専業で30年間以上、事業を継続している企業は世界的にも珍しく、国内市場の創成期から、普及の促進に寄与してきた1社といえる。例えば、建材一体型の太陽光パネルは、まだ学会レベルで研究されていた時期に、ミサワホームと連携して、いち早く製品化してきた。

 ところが、2000年代中盤に、国内の補助金制度の打ち切り、ドイツにおける固定価格買取制度(FIT)の施行などの市場環境の変化に伴い、当時の主要事業だった国内大手パネルメーカー向けのOEM供給が終了すると、その穴を埋めきれずに経営が苦しくなり、2006年にサンテックパワーHDの傘下に入った。