「Hadoop」を遺伝子解析に活用

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講演の様子

 さらに、ビッグデータを分散処理するためのオープンソースソフトウエア「Hadoop」を使用した遺伝子データの探求にも取り組んでいる。この取り組みは、米NextBio社(米Illumina社に最近買収)と協力して進めているという。なお、Intel社は2014年3月、Hadoopの商用ディストリビューションを提供する米Cloudera社に出資して全株式の18%を取得している。

 この取り組みの価値についてKetan氏は、研究者が遺伝子データ同士を相関させることにより、生体マーカーや創薬候補の発見を可能にすることや、これまでよりも処理能力が90%増加し、6倍のデータ圧縮を実現することなどを挙げた。

 他にも、Intel社は、さまざまなパートナーと連携を進めているという。例えば、米Dell社などとは生命科学向けのHPC(highperformance computing)装置、米IBM社などとは生物遺伝子シーケンス解析ソリューションの開発を進めている。こうした取り組みを紹介した上でKetan氏は、「ITが生命科学に追い付こうとしている」と位置付け、講演を締めくくった。