ダンプカーやタンクローリー、ごみ収集車といった特装車メーカーである極東開発工業は2013年9月、青森県八戸市にある同社の旧・東北工場の跡地で、出力1.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の稼働を開始した(図1)。

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図1●八戸市の旧・東北工場跡に建設した出力1.5MWのメガソーラー
工場の建物は、物流企業に倉庫として貸している(出所:上は極東開発工業、下は日経BP)
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 同社は2013年3月に、福岡県飯塚市の福岡工場内に出力1.5MWのメガソーラーを稼働しており、八戸市の発電所は2カ所目になる。旧・東北工場の跡地は、八戸市北インター工業団地に位置し、高速道路の隣にある。

 元々、同社は福岡市や八戸市のほか、兵庫県三木市、愛知県小牧市、神奈川県大和市の5カ所の工場で、特装車を製造してきた。しかし、2008年のリーマンショック以降の景気の停滞を機に、土木工事や建設向けの需要が減り、国内市場が縮小した。その後、アジアをはじめとする新興国のインフラ整備の需要が拡大した。

 そこで、国内の製造拠点を縮小し、アジアなど需要地に近い製造拠点を拡充した。これにより、製造を停止した八戸市の旧・東北工場の跡地と、福岡工場内で、将来の拡張を見込んで確保していた土地が遊休地となった。その有効活用としてメガソーラーを建設し、売電事業に取り組むことにした。