三重県伊勢市にあるシンフォニアテクノロジーの伊勢製作所には、発電しない太陽光パネルが設置してある。正門を入ると、20度に傾けて固定した青いパネルが目に入る。「太陽光パネルを清掃するロボットの開発を急きょ立ち上げ、試験用のパネルが必要になった。急を要したので、発電するための手続きなどがとても間に合わなかった」。シンフォニアテクノロジー開発本部の中村俊樹・商品開発部長は、こう打ち明ける。

 同社は2013年11月に「太陽光パネル清掃ロボット リソラ」のプロトタイプ1を公表した(図1)。2014年秋には改良した量産モデルを新製品として発売する予定だ(図2)。ロボット掃除機というと、アイロボット社の「ルンバ」を思い浮かべるが、「リソラ」は、その太陽光パネル版のようなイメージだ。センサーによって周辺環境を把握し、自動で経路を考えて走りつつ掃除する。ルンバはゴミを吸い取るのに対し、リソラは水をかけながらブラシとワイパーで清掃する。

図1●「太陽光パネル清掃ロボット リソラ」のプロトタイプ1(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
図2●「太陽光パネル清掃ロボット リソラ」の量産モデル(出所:シンフォニアテクノロジー)
[画像のクリックで拡大表示]