メガソーラー 発電事業を成功に導く
 

<第16回>大規模化するメガソーラーの多数のパワコンを効率的に運用するには、どのような手法がありますか?

一時的に定格以上を出力する技術、複数のパワコンを最適に制御する技術

伊丹 卓夫=東芝三菱電機産業システム(TMEIC)
2014/05/14 00:00
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メガソーラービジネスを安定的に運営し、収益性を高めるには、発電事業者が電気設備の知識を備え、適切な太陽光発電システムを構築・運用するのが前提になる。国内メガソーラー向けパワーコンディショナー(PCS)の最大手である東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の技術者で、当サイトのアドバイザーでもある伊丹卓夫氏が、メガソーラーに新規参入した事業者が抱く、いまさら聞けないメガソーラー技術の基本に答えた。

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)の出力規模が大きくなってくると、パワーコンディショナー(PCS)の設置台数が増えてきます。そうなると、これまで紹介してきたPCS単体の出力を最大化する技術だけでなく、複数のPCSの出力状況を監視し、最適化することで、メガソーラー全体の出力を最大化、安定化する制御が必要になってきます。

 わかりやすく説明すると、電力会社の送電網に50MWの電力を連系できるメガソーラーがあるとします。そのメガソーラーを出力500kWのPCSで構成する場合、設置するPCSは100台になります。

 このメガソーラーが、PCSの定格出力を上回る出力分の太陽光パネルを設置した、「過積載」の状態だった場合、どのようなことが起きるでしょうか。

 一面に並んだ太陽光パネルの一部に雲がかかったとします。その時には、100台のPCSのうち、影がかかった場所にある太陽光パネルと接続したPCSの出力が、定格出力の80%に落ちたとします。この場合、全面に日が当たっている残りの太陽光パネルと接続したPCSの一部が、定格の120%を出力すれば、メガソーラー全体で50MWの出力を維持できることになります。また、太陽光パネルの一部が故障した場合でも同様です。

 それぞれのPCSが独立して最適制御している場合、定格以上の120%で出力しようとしても、上限の50MWをオーバーするので出力できません。

 そこで、メガソーラーの全てのPCSの出力をまとめて受電点で監視することで、それぞれのPCSを定格以上の120%で出力できるシステム制御技術が必要になります。主に、二つの技術によって実現できます。

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