協和エクシオは、知る人ぞ知る太陽光発電建設の“老舗”といえる。国内の代表的な太陽光発電所を数多く手掛けてきた。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業として、山梨県北杜市とNTTファシリティーズが2007年から3年にわたって建設を進めた「北杜サイト太陽光発電所(旧NEDO北杜サイト)」は代表的なサイトの1つ。同サイトで電気工事と設備建設を担ったのが協和エクシオだった。国内外9カ国27種類の太陽光パネルを設置した1840kWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)での実証実験は、その後、報告書で公開され、大規模システムの設計や系統安定化技術に多くの知見をもたらした。

 前身の協和電設は旧日本電信電話公社の電気通信設備会社として1954年に設立された。いまもNTTグループと協和エクシオの関係は、電力で言えば東京電力と関電工の関係に近い。

 電話と太陽光発電の接点は意外に古い。送電線が届いていない山上などの“無柱エリア”に設置する電話中継所は、独立電源で駆動する。ディーゼル発電機の補助電源として以前から小規模な太陽光発電や風力発電を併設するケースが多かった。「太陽光発電を初めて手掛けたのは、通信設備の一環としてだった」と、協和エクシオ執行役員の山下博・電気本部本部長は振り返る。