薬事法は改正へ

 前述のように、医療機器の開発においては、常に改良・改善を重ねていくという特徴がある。しかし現行の薬事法は、このような医療機器の開発の実態に沿っていない。組成が決まれば、その後の改良・改善がほとんどない医薬品を主に想定して作られた法律であるからだ(表2)。そのため、改良・改善に対して柔軟な審査・承認を得にくい実情がある。

表2 医療機器と医薬品の主な相違点
(表:JIRAの資料を基に本誌が作成)
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 そこで近年では、医療機器の特性を踏まえた法体系で規制・運用すべきだという声が強まっていた。こうした背景を踏まえ、2014年末には改正薬事法(医薬品医療機器等法)が施行される。医薬品と医療機器が別々の章立てで規制されることになる他、「ソフトウエア(単体プログラム)の医療機器化」が盛り込まれた。