医療機器の進化が止まりません。これまで他の領域に向けて開発が進められてきた技術や、異分野で活用されてきた技術が今、医療機器と融合しはじめたことで、新たな概念の医療機器が続々と登場してきています。
日経デジタルヘルスでは、こうした次世代型の医療機器の中でも最近注目が集まっているトピックスを厳選したセミナー「次世代医療機器サミット2014」を2014年5月26日に開催します。そこで、本セミナーの開催に先立って、関連する医療機器イノベーションの事例をお伝えしていきます。
2014年秋に“改正薬事法”が施行
医薬品・医療機器に関する新しい法律の2014年秋の施行を目指して、さまざまな準備が進んでいる。2013年11月に国会で成立した改正薬事法は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」と名前が変わる。
「ITEM 2013」を振り返る
富士フイルムは、X線検出感度を従来比で約2割向上させたマンモグラフィ「AMULET Innovality」を展示した(図4(a))。新構造のTFTを用いた直接変換型FPD(flat panel detector)を搭載することで実現した。富士フイルムメディカルを通じて2013年5月15日に発売する予…
「ITEM 2013」を振り返る
今回のITEMで目立っていた動きは、大きく二つある。(1)他の分野に向けて開発した製品や技術を医療向けに提案、(2)自律走行技術や新構造のセンサなどの新技術を利用して医療現場のニーズに応える、である。
小型化で利用範囲拡大、「家庭用」の開発も進む
家庭で使える超音波診断装置――。こうした機器開発を手掛けているのは、2014年5月26日に開催する「次世代医療機器サミット2014」にも登壇する、ベンチャー企業のグローバルヘルスだ。同社は今、乳がん経験者が、簡易に再発のスクリーニングをしたり後遺症の一つであるリンパ浮腫の状態を確認したりするための…
2014年5月9~11日にパシフィコ横浜で開催された、超音波診断装置関連の展示会「超音波WEEK」。昨年まではひっそりと目立たないブースを構えていたある企業が、今回は新製品を前面に打ち出したブースを構えた。その企業は、コニカミノルタである。
では、日野工場の内部を見ていこう。同工場では2002年から、いわゆるトヨタ生産方式と言われる「リーン生産方式」を導入した。「社内外から、リーン生産方式のモデル工場として評価されている」(GEヘルスケア・ジャパン)と胸を張る。
世界大手の医療機器メーカーである米GE Healthcare社。X線CT装置やMRI、超音波診断装置といった画像診断機器で高い世界市場シェアを誇る。実は同社は、日本に生産工場(日野工場)を持ち、その価値を最大限に生かす戦略を打ち出している。同社が日本に生産工場を持つ狙いと、筆者が見学した日野工場のX…
医療機器分野への新規参入を目指すエレクトロニクス/ものづくり企業が増えている。実際、医療機器は多様な技術の集合体であり、医療機器の進化にはさまざまな技術の後押しが求められている。
SOLIZEと東京女子医科大が挑む“神の手”の可視化
しばしば“神の手”にも例えられる、熟練外科医による精緻を極めた手術手技。それを可能にしているのは、どのような判断や動きなのか。そのノウハウの可視化に挑んでいるのが、金型の設計・製造サービスなどを手掛けるSOLIZE(旧インクス)と、東京女子医科大学 先端工学外科(脳神経外科兼任)教授の村垣善浩氏の…
「3D」技術はここで生きる
(2)の3D化や高精細化した内視鏡で取得した画像を扱う周辺機器の開発については、(1)のような次世代型の内視鏡の今後の普及を見据え、ここにきてにわかに活発になってきた。
「8K」対応内視鏡も登場
医療分野では今、多くの技術イノベーションが進んでいる。内視鏡手術の分野も、その一つだ。患者にやさしい手術を手助けするため、さまざまな技術の活用が活発になってきた。医療イノベーションの一端を、内視鏡手術の分野から見ていこう。