表1 主な仕様
内蔵するフラッシュ・メモリは512Mバイトと小さいが、4GバイトのmicroSDカードが付属している。
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 搭載するLiイオン2次電池は容量が1400mAhの角型品で、中国の4大電池メーカー(BYD社、BAK社、Lishen社、ATL社)の1社であるBAK社の製品だった。中国には700~800社もの小規模な電池メーカーがあるが、こうした小規模メーカーの製品には粗悪品が多いとされる。1000元スマホでも、電池の安全性には気を配って大手メーカーの製品を採用しているようだ。

図2 分解したところ
タッチ・パネルと液晶パネルは、金属製のフレームにがっちり固定されていて取り外しが難しい。Samsung社の「Galaxy」シリーズによく見られる構造だ。
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 分解してみると、タッチ・パネルと液晶パネルは、マグネシウム合金と思われる金属製のフレームにしっかりと固定されていた(図2)。韓国Samsung Electronics社のスマートフォン「Galaxy」シリーズの上位機種によく見られる構造である。これ以上分解するには、前面ガラスを壊す必要がある。

 タッチ・パネル制御ICは、タッチ・パネルとメイン基板を接続するフラット・ケーブルの途中に実装されていた(図3)。中国地場の半導体メーカーであるFocalTech Systems社(敦泰)の製品だ。

図3 タッチ・パネルのフラット・ケーブル
ここにタッチ・パネル制御ICが搭載されている(部品の機能とメーカーは本誌およびフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの推定)。
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 メイン基板では、ICやLSIはほとんど表側に実装されていた(図4図5)。電子部品の脱落などを防ぐアンダーフィル樹脂は多めに使われており、いかにも堅牢な印象を受ける。アプリケーション/ベースバンド・プロセサは、安価なスマートフォンでは定番になっている米Qualcomm社の「MSM7227A」だ。水晶素子には主に日本メーカーの製品が使われていた。

図4 メイン基板の表側
主なIC/LSIはこの面に実装されている。水晶デバイスやアンテナ・スイッチに日本製の部品が見られる(部品の機能とメーカーは本誌およびフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの推定)。
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図5 メイン基板の裏側
IC/LSIはほとんどなく、スロットやコネクタが主に配置されている(部品の機能とメーカーは本誌およびフォーマルハウト・テクノ・ソリューションズの推定)。
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