前回から、中部電気保安協会の本店 保安部 太陽光プロジェクトチームによる、太陽光発電システムのトラブル事例や、それらのトラブルへの対応策、所属する電気主任技術者にどのように助言しているのかについて紹介している。

 今回は、太陽光パネルのカバーガラスが、ある日突然、割れてしまう現象について紹介する。

 カラスが石をくわえて飛んできて、太陽光パネルの上を目がけて石を落とし、その落下の衝撃によって、太陽光パネルのカバーガラスが割れたと思われる事故は、しばしば聞かれる。また、近所で野球やゴルフをプレイしていて、飛んできたボールによって割れることもある。

 太陽光パネルのカバーガラスに何かが当たって割れると、自動車の窓ガラスが割れた時と同じようになる。最初に衝撃が加わった点から、クモの巣状に一気に割れが広がるものの、ガラスの破片が粉々になって飛び散ることはない()。これは、自動車の窓と同じような、強化ガラスを採用しているためだ。

図●太陽光パネルのカバーガラスは、最初に割れた起点から、クモの巣状に一気に割れが広がる
(出所:日経BP)
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