群馬県太田市は、2012年7月1日の固定価格買取制度(FIT)の開始当日、出力1.5MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「おおた太陽光発電所」を稼働させた(図1)。太田市が開発・分譲する工業団地内の遊休地に約1万枚のCIS化合物型太陽光パネルを設置した。自治体が単独でメガソーラー事業を手掛ける最初のケースとなった。「おおた太陽光発電所」は、太田市の土地で、太田市が事業を営む。だが、設置している太陽光パネルやパワーコンディショナー(PCS)、受電設備、架台などの設備は市の所有ではない。

図1●群馬県太田市が2012年7月1日に稼働させた「おおた太陽光発電所」
(出所:日経BP)
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 同発電所は、国内のメガソーラー事業で初めて「リース方式」を採用した。「リース」とは、リース会社が機械設備などを購入し、企業など借り手に比較的長期間、賃貸する仕組み。設備の所有権はリース会社にあるが、借り手は自ら購入した場合とほぼ同様に使える。「おおた太陽光発電所」の場合、発電設備一式は、東京センチュリーリースが所有し、太田市は、東京センチュリーリースと賃貸借契約(リース契約)を結び、毎月定額のリース料を支払う(図2)。

図2●「包括的施設リース」契約のイメージ
(出所:日経BP)
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