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事故として体感する前に、もっと学会を活用しよう

産総研 加藤和彦氏、吉富電気 吉富政宣氏の対談 第7回

加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
2014/02/20 00:00
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――太陽光発電の関連事業者の従事者は、これまで議論してきたような内容を、事故として体感してしまうことになる前に、学ぶ機会はあるのだろうか。

対談する産業技術総合研究所 太陽光発電工学研究センター システムチームの加藤和彦氏(右)と吉富電気 吉富政宣氏(左)
(撮影:森田 直希)

加藤 関連業界で情報を共有して防いでいくべきだと考えている。ところが、残念ながらそのような場はなかなかない。そのきっかけを作る活動の一つが、われわれが取り組んでいる「PVRessQ!」になるのかもしれない。

 そこでは、学会を中心にメッセージを発信してきたが、太陽光発電の関連事業者にこそ、こうした関連する学会にもっと参加してほしい。

 こうした問題意識を持ち、より多くの太陽光発電の関連事業者に知見を深めてもらいたいという狙いから、関連事業者が興味を持ちそうなテーマを準備して、参加を呼びかけている。

 ところが、積極的に参加するよりも、極端に言うと、結果だけを知っていれば良いという関連事業者が多い。面倒と感じているのか、行きたくても行けない状況にあるのか。現実には、その両方が混じった状況にあると思うが、その中でも、参加する関連事業者がいるところに、わずかな望みを感じている。

吉富 われわれ学会側の努力もまだ、足りないかもしれないが、誰にでも公平に情報を発信している場が学会であり、そこをうまく活用して欲しい。

 関連事業者には、学会に参加している著名な研究者による「お墨付き」を得ることで、ビジネス上のメリットが得るために参加する場などと、勘違いされている面がある。

 実務上の知識を得ようとすると、出版社が主催しているような高額の講演会に参加する傾向が強い。しかし、本当に実務上の知見を得たいのならば、それよりも参加料が数千円で済む関連学会の活動に参加した方が、得られるものが多い。

加藤 PVRessQ!についていうと、現在、8人のメンバーで活動している。取り組むべき内容に必要な労力を考慮すると、8人での取り組みでは限界があるために、関連学会への参加者を中心に、問題意識を共有する関係者の輪を広げていきたいと考えている。

 こうした状況の中で、最近は、ベースとなってきた日本太陽エネルギー学会だけでなく、電気設備学会、日本建築学会、日本火災学会、電気学会など、幅広い分野の学会から、発表を依頼されるようになってきた。

 そこでは、似たような内容を発表せざるを得ない場面も出てくるが、それぞれの学会ごとに発表して浸透させていきたい。第2回第5回で議論した、縦割りでなく、分野横断で議論できる場を構築している作業の一環になっているかもしれないからである。

――これらの関連学会において、太陽光発電システムに関心が高まっているということでもある。

吉富 太陽光発電が分野横断型の技術で成り立っていることに対して、真っ正面から取り組むのがPVRessQ!の考え方であり、それぞれの分野でこうした考えが広まってほしい。

加藤 それぞれの専門分野の閉じた環境で、何か優れたアイデアが出てきたとしても、関連する別の分野では、その実現が難しい場合があり、総合的に検討できなければならない。

 総合的に検討できる場と従事者が必要で、その環境を作るために日々、活動している。

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