メガソーラー 発電事業を成功に導く
 

福島・白河、被災したゴルフ場を持続可能な太陽光発電所に

メガソーラーの知見を都市ビル事業に還元

加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
2014/01/28 00:00
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 福島県の西白河郡泉崎村の山間部にあるメガソーラー(大規模太陽光発電所)が、「森トラスト・エネルギーパーク泉崎」である。東北自動車道の矢吹ICから約6.1km、JR東北本線の泉崎駅から約6.7km離れた場所にある。元は、森トラストグループがゴルフ場「ラフォーレ白河ゴルフコース」を運営していた場所で、2011年3月に起きた東日本大震災で被災したことから、ここにメガソーラーを建設し、東北電力に売電することにした。

 森トラストは、今回の旧・ラフォーレ白河ゴルフコースだけでなく、宮城県仙台市のオフィスビル「仙台トラストタワー」、宮城県刈田郡蔵王町のリゾートホテル「ラフォーレ蔵王リゾート&スパ」など、東日本大震災の被災地に多くの土地を持ち、建物の賃貸やホテルの経営といった、さまざまな事業を運営している。地域に密着している事業が多く、それぞれの被災地における事業を継続するとともに、それぞれの被災地の復興に寄与していく方針を掲げている。

 旧・ラフォーレ白河ゴルフコースについては、東日本大震災の後、休業を余儀なくされた。地震によって、ゴルフコース内に土砂崩れや地割れが発生し、復旧が困難だったからである。このように被災した土地で継続できる事業を模索する中で、ゴルフ場を閉鎖し、メガソーラーによる売電事業に取り組むことにした。

まず高圧送電線で対応できる2MW分から

 森トラスト・エネルギーパーク泉崎の建設計画では、合計出力10MWのメガソーラーを、2期に分けて建設する。第1期は出力2MW、第2期が同8MWである。投資額は合計で約40億円を予定している。

 第1期の出力2MWの太陽光発電システムは、2013年8月に発電を開始した。ゴルフコースの2ホール分である約6.4ヘクタール(約6万4000m2)の土地に、約1万枚の太陽光パネルを設置した(図1、2)。年間予想発電量は、一般家庭約700世帯分の年間使用電力量に相当する約230万kWhである。

図1●「森トラスト・エネルギーパーク泉崎」の第1期分の2MW
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]
図2●ゴルフ場の面影を色濃く残す
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 第2期の出力8MWについては、ゴルフコース内の残りの土地のうち、太陽光発電システムの設置が可能なほぼすべての場所に設置することになるという。発電開始時期は未定とする。第2期分の発電開始後の年間予想発電量は、一般家庭約2800世帯分の年間使用電力量に相当する約920万kWhである。

 第1期分が出力2MWとなったのは、ゴルフ場時代に使っていた高圧送電線を、ほぼそのまま活用できる最大の出力だったからである。第2期の出力8MWについては、東北電力による特別高圧送電線の整備を待つ必要がある。山間部にあるゴルフ場の近くには、特別高圧送電線は整備されておらず、長い距離で引き込むことになる。

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