佐々木記念クリニックでは、新しく導入した日医標準レセプトソフト(ORCA)のデータを可搬媒体で抽出し、インターネット接続できるPCからs-Cloud365にアップロードし、院内では無線LAN環境を構築して運用を始めた。

smart viewerの概要図
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smart viewerでの訪問診療情報一元化を目指す大関氏
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 現在のところ、試験的な運用を開始して間もなく、iPadもわずかな台数を導入している状態で、旧レセコンからのデータも全部が移行されたわけではない。しかしこの段階でも、「まず患者さんからの夜間問合せに対して電話口で待たせる時間を短縮でき、当直職員が紙カルテを探し出す負担もなくなりました。また、訪問診療においては、既に患者情報、処方歴を閲覧しています。さらに所見入力が進めば、100人分の紙カルテを持参していく必要はなくなると考えています。従来は診療メモとしてWebサービスのEvernoteなども利用していましたが、smart viewerで訪問診療情報を一元化できると思います」と大関氏は評価している。

 同クリニックでは、入院病棟でのiPad利用を進めていく予定。同時に、smart viewerを入院カルテ、バイタルデータや看護記録としても活用し、これまで分散していた紙媒体による患者情報を一元化していくという。