メガソーラー 発電事業を成功に導く
 

商売上の倫理を疑われる、架台の仕様問題

産総研 加藤和彦氏、吉富電気 吉富政宣氏の対談 第3回

加藤 伸一=日経BPクリーンテック研究所
2014/01/23 00:00
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——構造を原因とする事故には、どのようなものが考えられるのか。

吉富電気 吉富政宣氏
(撮影:森田 直希)

吉富 特に、出力50kW未満の小規模な事業用の発電所の事故が目立っている。例えば、風圧力に耐えきれずに、架台ごとひっくり返ってしまったり、架台の裏側から吹き付けてきた風によって、太陽電池モジュールが架台から引きはがされてしまうといった事故である。

 ここでポイントなるのは、架台への外力、特に風圧力である。システム計画の段階で重要なチェック事項に、設置する地域の基準風速や、地表面の粗さを指す地表面粗度などがある。このうち基準風速は良く知られているので、地表面粗度について紹介する。

 地表面粗度は、4段階で区分されている。海岸沿いなど、平坦で障害物が少ない地域が「I」で、その数値が大きいほど、地表面が粗い地域となる。田畑や住宅が散在しているような地域が「II」、市街地が「III」、大都市が「IV」といった具合である。

 地上5mの高さのメガソーラーを例にとると、地表面粗度が「I」の地域では、「III」の地域に比べて、2.77倍も風圧力が大きくなる。これは、東京郊外と沖縄の間の基準風速の影響によるものと同等である。

 例えば、メガソーラーならば、一般的に平坦な土地に建設される。このため、本来ならば、架台の耐力は、地表面粗度「I」や「II」を前提に検討すべきである()。

[画像のクリックで拡大表示]

 ところが、メガソーラー用として販売されている架台の多くは、地表面粗度が「III」の設定でカタログ表示されている。日本法では、「IV」に定められた地域はないため、事実上、「III」は地表が「最も粗く」、「風圧力が小さい」とされる。しかし、そのような高地価の地域にメガソーラーが建設されるケースは限られている。

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