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製鉄記念広畑病院(兵庫県姫路市):医師自ら開発したFileMaker版院内がん登録システムを運用

電子カルテや診療支援システムとの連携で自動登録を実現

2013/07/11 00:00
増田克善=医療ITライター

 兵庫県姫路市の製鉄記念広畑病院は、院内がん登録システムを医師自らがFileMakerを駆使して開発・運用している。登録作業が繁雑な院内がん登録を、電子カルテやFileMakerで構築したさまざまな診療支援システムと連携することにより、ほぼ自動的な登録を実現。登録作業を効率化し、病院全体の漏れのないがんの実態把握を実現すると同時に、地域がん登録事業への届出業務も簡素化している。


 製鉄記念広畑病院は、1940年に日本製鐵広畑製鐵所病院として開設された歴史を持つ兵庫県中播磨圏域の中核病院。2011年4月に社会医療法人として認定を受け、製鉄記念広畑病院と名称変更して、地域医療の充実発展に寄与する存在となっている。2013年3月には新館の稼動開始に合わせて姫路救命救急センターを開設。中・西播磨地域の救命救急センターの役割を担うとともに、救急医療における姫路市の準市民病院、災害拠点病院として役割を果たしている。また、2012年10月には県指定のがん診療連携拠点病院となり、地域におけるがん医療の充実に務めている。

FileMakerのエキスパートである第一産婦人科部長の平松晋介氏

 同病院の病院情報システムは、古くから医療者自らがFileMakerを利用して開発した多くの診療支援システムが稼動していることが特徴。電子カルテを中心とした基幹系システムが稼働する現在も、病歴管理や手術管理、DPCデータ管理などの多くのサブシステムが、基幹系システムと連動しながら運用されている。

 それらFileMakerによる診療支援システム開発の中核を担ってきたのが、第一産婦人科部長の平松晋介氏だ。院内がん登録システムである「癌患者台帳」も、同氏が以前の勤務地で開発した初期バージョンを、院内がん登録の標準仕様に準拠させ運用している。

兵庫県の地域がん登録の現状

 日本のがん登録事業は、これまでに「地域がん登録」「院内がん登録」「臓器別がん登録」の3種類が整備・推進されてきた(関連記事はこちら)。

 兵庫県の地域がん登録事業(兵庫県悪性新生物登録事業)は、個人情報保護条例に関する理由などから2001年3月末に一時休止していたが、2007年2月に再開された。県内の医療機関の協力により、罹患数(その年に新たにがんと診断された者の数)、受療状況(受診された動機、経路など)、診断・治療内容、予後(生存率)などの収集・把握と計測を行っている。実際の登録・分析(中央登録室業務)は、兵庫県健康財団が県の委託を受けて実施。同時に、登録業務の標準化、効率化、品質管理、登録資料の有効活用を実現するために設計された地域がん登録標準データベースシステムを導入し、運用を開始している。

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 協力医療機関の届出は、用紙による標準登録票様式が基本だが、今年度から電子データ形式(CSV形式)による提出を受け付けるようになった。ただ、当面は国立がん研究センターがん対策情報センターが提供している「院内がん登録ソフトのHos-CanRで作成された電子データ、または国立がん研究センターの品質管理ツールによるチェックをクリアする水準レベルで、かつHos-CanRにより地域がん登録用に変換した電子データに限定」などに制限されている。

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