サイロが建ち、羊がのどかに草を食む―— 一般的なメガソーラー(大規模太陽光発電所)の無機質なイメージとは打って変わって、牧歌的な雰囲気に包まれているのが、兵庫県加古郡稲美町に稼働したメガソーラー「ニッケまちなか発電所 明石土山」である(図1、図2)。
同発電所は、2012年9月に閉鎖したショートコースのゴルフ場「ニッケゴルフ倶楽部土山コース」の跡地に、日本毛織が建設した出力16.817MWのメガソーラーである。
造成費を抑えるため、ゴルフ場の跡地にできるだけ手を加えないで建設した。このため、ゴルフコースを性格づける起伏はそのまま、池もそのまま、木も残せるものは残している。電気主任技術者が待機したり、夜間、羊が休んでいるのは、元のクラブハウス。羊がいる場所は、かつて浴室だった。