新潟県の佐渡島(佐渡市)で、医療の効率化と品質維持のための医療業務改革が進行中だ。病院や診療所、調剤薬局などのシステムを連携し、患者の医療情報を共有する。この中核となるのが、4月に稼働したシステム「さどひまわりネット」だ。医療機関の既存システムを活用する、医師などの業務を増やさないために自動化を追求する、といった点が改革の勘所だ。
連載
クラウドで“島ごとバーチャル病院” 佐渡島の挑戦
目次
-
第3回 シェアハウスでチームワークを醸成、厳しい冬が「たくましさ」を育む
佐渡島の地域医療連携を支える「さどひまわりネット」。このシステム構築プロジェクトを現地で主導したのは、入社2年目(26歳)の若手技術から53歳のベテラン技術者まで、男性11人、女性1人で構成されたプロジェクトチームだ。
-
第2回 約50種類の既存システムをつなぐ、スタッフの仕事は一切変えない
「最小限の労力で最大の効果を出す」(渡総合病院の佐藤賢治外科部長、佐渡地域医療連携推進協議会理事)のため、佐渡市の地域医療連携システム「さどひまわりネット」の構築プロジェクトでは、三つの工夫をしている。(1)医療機関の既存システムに手を加えないで、複数機関のデータを一元管理できる仕組みにする、(2…
-
第1回 島民の医療データを一元管理、約80機関のシステムを連携
少子化高齢化、医師不足、止まらない過疎化――。近い将来、日本各地が遭遇するであろう課題に、まさに今、直面している島がある。新潟県沖にある佐渡島だ。