実は日経BP社には、技術系の専門記者が200人近くいる。分野は電子・機械系から、建築や医療、バイオ、IT関連まで多岐にわたっている。2013年、こうした専門記者全員で「今年、社会にインパクトを与えた技術」を選出し、それをランキングにした。社会的なインパクトという点から、広い見識を持っておられる外部有識者として山根一眞氏にお願いしたほか、日経BP社の雑誌群の中で読者層が幅広い『日経ビジネス』の山川編集長、『日経ウーマン』の佐藤編集長、『日経トレンディ』の渡辺編集長を審査委員としている。

 では、そのランキングについて紹介したい。まずはベスト3。

第1位は「イプシロンの人工知能」Tech-On!の関連記事ITproの関連記事
宇宙航空研究開発機構(JAXA)とIHIエアロスペースが開発した「イプシロンロケット」は固体燃料を使う小型ロケットで、日本が12年振りに開発した国産の新型ロケットだ。打ち上げ前の点検作業を大幅に削減する人工知能の打ち上げ管制技術が利用されている。

第2位は「自動ブレーキ技術」Tech-On!の関連記事
前方を走るクルマが急停止した場合など、自動でブレーキを掛けてくれるシステムだ。軽自動車を中心に低価格な自動ブレーキの導入が始まっている。

第3位は「ゲリラ雷雨予測技術」Tech-On!の関連記事
気象情報サービス最大手のウェザーニューズ(WNI)が提供する「スマートアラーム(ゲリラ雷雨モード)」のことである。ゲリラ雷雨の発生を9割以上の確率で事前に捕捉し、危険が迫る地域の利用者に遅くても発生30分前までに通知することを目指している。

 4位から10位までは以下の通り。

第4位「静かに消すビル解体技術」ケンプラッツの関連記事

第5位「ロボットスーツ」日経メディカル Onlineの関連記事

第6位「3Dプリンター」Tech-On!の関連記事日経メディカル Onlineの関連記事ITproの関連記事

第7位「直下地下切り替え工法」ケンプラッツの関連記事

第8位「遠隔がれき撤去技術」ケンプラッツの関連記事

第9位「IGZO」Tech-On!の関連記事ITproの関連記事

第10位「Hadoop(ハドゥープ)」ITproの関連記事

 この他、候補となった技術の詳細はこちらで閲覧可能である。さらに、200人の専門記者で将来有望となる技術を選出した『明日を拓く55の技術』という書籍を2013年12月24日に発刊している(日経BP書店)。