日経BP社ではこのほど、過去1年間に各分野で社会に大きなインパクトを与えた革新的技術を、専門記者200人が選出し表彰する技術アワード「テクノインパクト トレンド2013」を創設しました。ここでは各記者が選出した200件の技術のうち、電子・機械系分野において特に大きなインパクトを与えた優秀な製品・技術を紹介していきます。
テクノインパクト トレンド2013
目次
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Web集合知によるゲリラ雷雨予測
9割超を捕捉し“減災”につなぐ
この数年、豪雨による被害が大きな社会問題になっている。特に関心を集めているのは、黒い雷雲を伴い、予報もなく突如として降り始める局所的な集中豪雨だ。いわゆる「ゲリラ雷雨」である。
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大型セダンで最高燃費の30km/Lを実現した2モータ式ハイブリッドシステム
ホンダが2013年6月に発売した大型ハイブリッドセダン「アコードハイブリッド」のハイブリッドシステムは、これまでの1モータ式、2モータ式の技術の常識を打ち破り、トヨタの「プリウス」の燃費32.4km/Lに迫る燃費を大型車ながら達成した革新的技術。
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ものづくりの在り方を変える3Dプリンタ
家電量販店などでも販売されるようになり、一般社会への認知度が一気に高まった3Dプリンタ。材料を削ったり、型に流し込んで成形したりといった従来の方法と異なって、断面形状を積み重ねていくことで実物(立体モデル)を作り上げる3Dプリンティング、または積層造形(AM:Additive Manufacturi…
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低コストで高頻度な打ち上げを可能とする国産新型ロケット「イプシロン」
2013年9月14日、2度の延期を乗り越えて、ついに宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げを成功させた固体燃料ロケット「イプシロンロケット」試験機(図1)。日本が12年振りに開発した国産の新型ロケットだ。
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「自動ブレーキ」が5万円以下で手に入る時代に
ダイハツとスズキが相次いで採用
前方を走るクルマが急停止する。慌ててブレーキを踏むが間に合わない。こうした日常によくある危険を回避してくれる“ぶつからないクルマ”が注目を集めている。前走車との位置関係を把握しておき、衝突の危険が高まったと判断したときに自動でブレーキを掛けてくれるシステムだ。
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新たなヘルスケア・スタイルを実現、スマホ連携が容易な端末が相次ぎ登場
「スマホでヘルスケア」――。2013年夏、国民的人気アイドル・グループを起用したテレビCMで、このフレーズが連呼されていたのを覚えている方も多いだろう。
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“高精細で電池長持ち”のスマホの実現に貢献した『IGZO(InGaZnO)』
高精細で美しい液晶ディスプレイを備え、しかも何日も充電せずに使い続けられる電池長持ちのスマートフォン(スマホ)。その実現に貢献した技術が『IGZO(InGaZnO)』である。
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国内最高燃費をたたき出す新型「フィット ハイブリッド」
モータを効果的に活用する工夫を随所に
ホンダが2013年9月6日に発売した新型「フィット ハイブリッド」。燃費が36.4km/L(JC08モード)と、国内で販売されるハイブリッド車では最も優れた値を達成したことが特徴だ。旧型のフィット ハイブリッドに比べて燃費は実に10km/Lも向上し、これまで燃費が最も優れていたトヨタ自動車の「アクア…