世界初の人工衛星Sputonik-1(1957年ソ連)
世界初の人工衛星Sputonik-1(1957年ソ連)
アポロ計画で使用されたSaturn-Vロケット
アポロ計画で使用されたSaturn-Vロケット
国際宇宙ステーション
国際宇宙ステーション

 近年、ベンチャー企業による新しい宇宙ビジネスに注目が集まっている(参考:日経エレクトロニクス2013年1月7日号特集「宇宙民営化元年」)。この新しい宇宙ビジネスは、ロケット/宇宙旅行と、超小型衛星に大別される。本連載では、超小型衛星を開発するベンチャー企業の現場から、この新しい分野について解説する。拙文ではあるが、しばらくお付き合いいただきたい。

半世紀余りの宇宙開発は国家事業

 「宇宙」「ロケット」「人工衛星」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。1957~60年代のスプートニクショックからアポロ月面着陸までの激しくも輝かしい米ソ宇宙開発競争、70~80年代のボイジャーやスペースシャトルなど米国の大型プロジェクト、90年代以降は米ロ日欧加の多国間協力による国際宇宙ステーション、そして近年の中国やインドなどの新興国の台頭。こうしてみると、半世紀余りの宇宙開発の歴史は国際情勢の写し鏡のようである。