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ものづくりの大衆化がもたらすこと

ユーザー参加型の開発が、大量生産ビジネスに変革を迫る(第3回)

高橋 史忠, 狩集 浩志, 清水 直茂
2013/06/28 00:00
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出典:日経エレクトロニクス、2009年3月23日号 、pp.61-63 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

 ものづくりのパラダイム・シフトを引き起こす「UGD(user generated device)」。前回の「“消費者の発想は、メーカーを超えた」では,ユーザーの変容や少人数での機器開発,ソフトウエアのオープンソース化を例に,この新しいパラダイムの背景を紹介した。この動きは,これまで難しいと思われてきたハードウエアのオープン化にも及ぶ。

 ソフトウエアで起きたオープンソース化の波は,ハードウエアの分野にも押し寄せている。いわゆる「オープンソース・ハードウエア」である。回路や機能モジュールの作製に必要な設計図などを公開し,他社が自由に利用できるようにする動きだ。ハードウエア開発のコスト負担を減らし,開発期間を短縮することを目指す。

オープンソース・ハードウエアの萌芽
UGD実現のカギを握るのが,ハードウエアのオープンソース化だ。(a)はBug Labs社のモジュール群。(b)はOpenmoko社の携帯電話機の評価ボード「DBoard」。

 米Bug Labs社は,小型液晶パネルを使った表示や加速度センサなどの機能を備えた「BUG」と呼ぶモジュール群の設計図などをGPLライセンスで公開している。

 開発者は公開情報を使って,新しい機能を持つモジュールを開発できる。Bug Labs社が販売しているモジュールを購入することも可能だ。複数のモジュールを電子ブロックのように組み合わせることで,無線LANを使ったさまざまな機器を自作できる。既に,開発コミュニティーの数は1000を数えるという。

 このほかにも,Webガジェット開発ベンチャーのchumby社や,携帯電話機を開発する台湾Openmoko,Inc.などが,オープンソース・ハードウエアとして回路図などを公開している。

 興味深いのは,こうしたオープンソース・ハードウエアが米国などを中心に大学の教育ツールとして使われ始めていることだ。そこでは製造や開発の主なアウトソーシング先となっている中国や台湾,インドなどから多くの留学生が学んでいる。今後,オープンソース・ハードウエアの思想や開発スキルを学んだ開発者が増え,普及を加速させる可能性は高い。

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