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「かんたん」の陰に隠れた複雑さ

次世代Web技術の活用で、賢いリモコンを身近に(第4回)

山口 英夫=NTTぷらら、宮里 系一郎=NTTぷらら
2013/06/17 00:00
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 前回は、NTTぷららがテレビ向けに開発したスマートリモコン・システムの概要について説明しました。テレビ向けの映像配信を中心としたエンターテインメント・サービス「ひかりTV」向けに提供しているサービス「りもこんプラス」のシステムです。(前回の記事「待つよりも、送り込む方が速い」)

NTTぷららがテレビ向けのエンターテインメント・サービス「ひかりTV」で提供しているスマートリモコン・サービス「りもこんプラス」のロゴ
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 スマートリモコンは、スマートフォンやタブレット端末など携帯端末をリモコンとして用います。今回開発したサービスの特徴は、手元の携帯端末から発した操作コマンドを、わざわざ遠回りして目の前にあるセットトップ・ボックス(STB)に送り込む点です。家庭の外のブロードバンドを介してSTBにコマンドを送る「クラウド方式」を採用しています。

 クラウド方式を用いる利点については前回前々回の記事の説明を読んでいただくとして、今回は「どのようにクラウド方式でリモコンを実現しているのか」という実際のシステムについて解説したいと思います。(前々回の記事「わざわざ遠回りする方がうれしい理由 」)

インターネットの向こう側に大規模システム

 クラウド方式で従来型のリモコンと同等の使い勝手を実現するためには、さまざまな工夫が必要になります。特に課題になるのは、通信路の品質やサーバー負荷に起因して伝送遅延が生じ、リモコン操作からテレビの表示までの応答時間が遅れる可能性があることです。

 今回開発した技術では、この伝送遅延の課題を解決するために次世代のWeb技術「WebSocket」を採用しました。この技術を用いた「サーバー・プッシュ型」の通信方式で、赤外線リモコンとほぼ同等である100ms~300msの応答時間を実現しています。わざわざ家庭の外の通信ネットワークで遠回りしながらも、機器同士を直接つなぐ赤外線リモコンと同じ応答性を実現したことになるわけです。

 WebSocketは、インターネット関連技術の標準化団体で現在規格化が進んでいる通信プロトコル。この技術を用いて200万台を超えるような端末を接続できる大規模システムを実運用するサービスは、世界でも初めての事例です。

 携帯端末の画面上に表示されたコンテンツ関連の情報を「タップ」「スワイプ」「フリック」といったタッチ・パネルの直感的な操作で選び、携帯端末からSTBに操作コマンドを送る。このユーザーの振る舞いだけを見ると非常に単純な仕組みに見えます。しかし、実はインターネットの向こう側では、大規模システムが複雑に連携しているのです。

 では、今回開発したスマートリモコンのシステムでは、どんな要素が稼働しているのか。

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