クルマ 自動車の最新技術を追う
 

第3回 ターボチャージャー、エコの悪役が切り札に変身

広岡 延隆=日経ビジネス
2013/03/25 00:00
印刷用ページ

 リーマンショック以降の超円高や東日本大震災、タイの大洪水、尖閣諸島を巡る中国との摩擦など、日系自動車メーカーは逆風に晒され続けてきたが、アベノミクスによる円安効果もあり、徐々に反抗体制を整えつつある。

 「日経ビジネス」「日経Automotive Technology」「日経エレクトロニクス」の3誌は、円安の追い風を受け始めた日系自動車メーカーの今後の戦略を「新興国攻略」と「規制対応」という2大テーマに焦点を当て、書籍「徹底予測 次世代自動車2013」にまとめた(書籍の詳細はこちら、雑誌読者の方はこちらから割引価格で購入可能、出版記念セミナーの詳細はこちら)。

 このコラムでは、円安の追い風を受ける日系自動車メーカーの戦略や世界の自動車産業で起きている技術革新、規制動向などを見ていく。3回目はターボチャージャーについて。

 燃費の悪いスポーツカーの代名詞だったターボチャージャー。だが、小型エンジンを強力にできるターボチャージャーは、今やエコカーの切り札に大変身した。その具体的な仕組みを見てみよう。

 「ターボチャージャー」とは圧縮した空気を送り込み、エンジンパワーを増大する「過給機」と呼ばれる装置だ。この言葉を聞いて、1980年代に流行した、燃費は悪くとも大きなパワーを誇るスポーツカーを思い浮かべる人は多いだろう。その後、バブルは崩壊し、エコロジー意識が高まる。イケイケドンドンという時代の空気は変わり、それに呼応するようにターボチャージャー人気も下火となった。

 ところが今、そのターボチャージャー市場が急成長に転じている。世界4強の1社であるIHIは「2011年のターボチャージャー世界需要は2200万台だったが、2015年は3500万台になる」(車両過給機セクター企画部の武井伸郎部長)と見る。

 ターボチャージャーが最初に息を吹き返すキッカケを得たのは、2000年頃だ。欧州で厳しくなる環境規制に対応するためエンジンの「ダウンサイジング」が始まったのだ。

ターボチャージャーの仕組み
エンジンのシリンダー内の燃焼で放出された排ガスの流れを、羽根車のついた「タービン」で回転運動に変換。軸を通じて羽根車のついたコンプレッサーを回転させることで空気を圧縮。それをシリンダーに送り込むことで燃焼効率を高める

ここから先は日経テクノロジーオンライン会員の方のみ、お読みいただけます。
・会員登録済みの方は、左下の「ログイン」ボタンをクリックしてログイン完了後にご参照ください。
・会員登録がお済みでない方は、右下の会員登録ボタンをクリックして、会員登録を完了させてからご参照ください。会員登録は無料です。

【日経Automotiveセミナー】
 escar Asia 2015
  ~クルマのハッキング対策、世界の最前線~


今後、クルマにハッキング対策は必須だ。リコールに至るなど実害が出始めた。いま、日米欧でECU(電子制御ユニット)のセキュリティーを高めるためのプロジェクトが動いている。escar Asia 2015は、世界の第一線級のセキュリティー技術者が集って最新の情報を披露し、議論する。総務省、JASPAR、欧州メーカーなどが一堂に集まり、今後の展望を語る。詳細はこちら
車載ネットワークの最新動向を解説する「激変!車載ネットワーク」も同時開催。詳細はこちら

日時:2015年9月7日(月)~8日(火) 10:00~17:05
会場:目黒雅叙園(東京・目黒)
主催:日経Automotive
日経BP主催のお薦めセミナー
スキルアップしたい方は必見!

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング