覚えておきたい3つの視点

 日頃、何気なく設計している部品の形状や構造が、生産工場やリサイクル工場の作業者にこれほどの影響を及ぼしている。組立性・分解性設計を導入しない手はない。

 ここで強調しておきたいのは、組立動作においても分解動作においても、設計への要求事項の視点で見てみると、いずれも「部品」「結合」「配置」の3つへ集約できることだ。つまり、「部品設計」「結合設計」「配置設計」という3つの項目が、組立性・分解性設計を実施する上で基礎となる視点といえるのだ。

 本連載では、通常の設計における部品/結合/配置と、組立性・分解性設計におけるそれらを区別するため、部品設計を「パーツデザイン」、結合設計を「ジョイントデザイン」、配置設計を「フレームデザイン」と呼ぶことにする。

 次回は、これら3つのデザインについて、事例を交えながら詳しく取り上げる。