分解でも同じことが言える。例えば図3の分解動作[1]の「つかむ」では、既に穴に挿入してある部品に手でつかみやすい突起部などが設けられていれば、簡単に部品をつかんで穴から引き出すことができる(左)。しかし、そうでない場合は、何度もつかみ直すために動作時間はどんどん増加していく。ちょっとした部品形状の違いが、動作時間に大きな差を生むことが想像できると思う。

 図3の分解動作[8]の「姿勢変更」は単純明快だ。取り出したい部品が同一面上に組み付けてあれば、姿勢変更はしなくて済む(左)。ところが、表面だけではなく裏面にも組み付けてある場合などは、姿勢変更の動作が発生して動作時間が増えてしまう(右)。

 既述した例以外にも、組立動作と分解動作の所要時間に影響を与える要因があるが、詳しくは次回、説明することにする。