なぜ在庫は少ないほどいいのか、回転率を上げなければならないのはなぜか、5Sが資金や利益に結びつくのはなぜか――。実は、これらをきちんと理解していない経営者は案外多い。まして、技術者にとって経営は縁遠い。だが、海外進出や海外移転が加速する中で、技術者も海外拠点・工場の経営に携わるケースが増えている。技術者にも経営の基礎が求められる時代なのだ。いまさら聞けない経営の基礎と巷の財務分析や経営管理の解説書には書かれていないものづくりの現場と経営の数字との関係などを解説する。

高橋功吉(たかはし・こうきち)
大手家電メーカーにて、海外経営責任者などの要職を歴任後、ジェムコ日本経営に入社。2007年に執行役員、2011年6月より取締役。上場企業経営トップおよびボードメンバーへの顧問型経営支援をはじめ、グローバル戦略の構築から、製造現場の現場力向上、品質革新など、経営全般にわたって幅広く活躍している。実践に裏打ちされた「分かりやすいコンサルティング」が身上。