内海はNokia社との付き合いを深める中で,欧州市場の視察も頻繁に行っていた。左上は,英国にあったTandy 社の小売店である。右上は,中国の東莞に設けた製造工場。下は,韓国の馬山の工業団地の初期の景色である。
(写真:花井 智子(中央))

世界最大の携帯電話機メーカーであるNokia社の躍進の礎となったのは,Tandy社との合弁で,韓国に設立した工場だった。内海信二はTandy社のアジア担当として,この工場の立ち上げに奔走した。ようやく生産が軌道に乗り始めたころ,内海はNokia社から1本の電話を受ける。(=本文敬称略)