ハイブリッド車や電気自動車などの中核部品である駆動用モータ、エアコンの圧縮機や産業機器のサーボモータには、ジスプロシウム(Dy)が3~10質量%添加されたネオジム-鉄-ボロン系焼結磁石が使われている。

しかし、Dyの産出は現在、中国がほとんどを占めており、中国の政策によって供給量や価格が左右される状況になっている。実際、2011年夏には、それまで150米ドル/kg程度が続いていたDy価格が3500米ドル/kg以上にまで高騰した。そんなリスクを低減するため、省Dy、脱Dyに向けて活発化している企業や公的研究機関、大学の開発内容を紹介する。