経済効果は計算できる

横田 次の図を見てください。

横田 コスト削減は、「1」というパターンはある点でしかないんです。Vを高める、つまり角度を急にするというのは、この黒いラインのどこかに乗ればいいわけです。必要なファンクションを達成し、Vが高まる方向はいろいろあるのに、分析できる式が「1」しか使えない。

 でも「4」なんてすごいです。コストを増やしてもFがさらに上がればいいというパターンです。理屈では分かっても、こんなのは経営者が判断しにくいとよく言われますが、私の論文では「4」でも、正味の経済効果を計算できる式を表しています。論文を見ていただければいいと思いますけれど。

 これから、こういうものがどんどん広がってみんなが使っていけば、VEの可能性はすごく広がります。「1」の方向の式だけだからあまりVEが使われないというのは、もったいない話です。

 もっと工夫して、経営者が「これだけの経済効果があるんだ」と分かるような式を我々が開発すれば、いろいろなところでVEを適用することで、どんどんVEが活かされていくのではないかという気がすごくするんです。