一方、アクティブ・タグは場所やモノとデジタル空間を結び付ける機能に加えて、機器の制御にも活用できるのが特徴である。

 アクティブ・タグはNFCタグのメモリを介してスマートフォンから機器に制御データを送ったり、機器側で計測したデータをスマートフォンに送ったりできる。Bluetoothや無線LANなどでも同様のことができるが、導入コストが1桁低く、タッチするという直感的な使い方で勝る。

 このアクティブ・タグの利用で、これまでコストの問題で採用に二の足を踏んできた機器でも、NFCのR/W機能を備えたスマートフォンを媒介にネットワーク接続を可能にする。

 既にアクティブ・タグの活用が始まっているのが、血圧計や体組成計などのヘルスケア機器だ(図1)。3000円前後の安価な活動量計でも、アクティブ・タグが採用されている。

図1 アクティブ・タグ搭載機が登場<br>アクティブ・タグの家電利用が始まった。例えばオムロン ヘルスケアは、活動量計や体組成計などのヘルスケア機器にNFCのアクティブ・タグを採用した(a)。パナソニックの炊飯器や冷蔵庫といった白物家電でも採用されている(b)。(写真:(b)はパナソニック)
図1 アクティブ・タグ搭載機が登場
アクティブ・タグの家電利用が始まった。例えばオムロン ヘルスケアは、活動量計や体組成計などのヘルスケア機器にNFCのアクティブ・タグを採用した(a)。パナソニックの炊飯器や冷蔵庫といった白物家電でも採用されている(b)。(写真:(b)はパナソニック)
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