図1 主従関係が変わる<br>これまでのNFC対応の携帯電話機はICカードの代わりとして多用されてきたが、高価なNFCのリーダー/ライター(R/W)が必須で用途が限られていた。一方、スマートフォンにNFCのR/W機能が搭載されれば、安価なタグをさまざまな物品や機器で利用できる。この用途拡大により、NFCを活用したアプリの開発者も増え、NFC市場はさらに活況を帯びるようになる。
図1 主従関係が変わる
これまでのNFC対応の携帯電話機はICカードの代わりとして多用されてきたが、高価なNFCのリーダー/ライター(R/W)が必須で用途が限られていた。一方、スマートフォンにNFCのR/W機能が搭載されれば、安価なタグをさまざまな物品や機器で利用できる。この用途拡大により、NFCを活用したアプリの開発者も増え、NFC市場はさらに活況を帯びるようになる。
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 R/W機能がスマートフォンに搭載されることで、この関係が逆転する(図1)。R/Wはスマートフォン側にあるので、Webページへの誘導であればNFCタグ†にURLを書き込んでおくだけで済む。しかもスマートフォンには、技術者が自由に開発可能なアプリ実行環境があり、移動通信や無線LANの機能が組み込まれている。そのため、タグ内の情報とスマートフォン、インターネットのサーバーを縦横無尽に使ったサービスを簡易に開発できる。

 例えば、NFCタグから読み取ったURLから得たWebアプリと、スマートフォンのGPSから得た位置情報などを組み合わせたアプリを作るといったことが、いとも簡単にできてしまう。特定のサービス事業者がアプリを作っていた環境とは、比べものにならない柔軟さである。