サプライヤーの品ぞろえ設計の手順

 通常、サプライヤーは最終製品メーカー(以下、顧客企業)からの引合仕様を受けてから「見積設計」を開始するが、今後は、最終製品の市場要求を受けて事前に「(サプライヤーの)品ぞろえ設計」をしておくことを推奨する。顧客企業からの発注される前に行うので、サプライヤーにおける品ぞろえ設計は製品企画に相当する()。

図●製品開発プロセスおよび用語の定義
第5回に掲載した図と同じもの。今回のテーマである構想設計は、「システム設計」「品ぞろえ設計」「設計部品構成決定」の3つから成る。最終製品メーカーとサプライヤーでそれぞれ構想設計を行うが、サプライヤーの構想設計は「見積設計」として区別する。
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 品ぞろえの対象は、顧客企業からの引合仕様の影響を受けない下位の部品であり、その分岐点をストックポイントという。ストックポイント以下の部品は事前に準備しておくことができる在庫可能部品である。

 ストックポイント以下の部品が最終製品のどの部分に使われてどのような性能・機能に寄与するのかを見極め、事前に技術開発して数種類に標準化して品ぞろえしておく。品ぞろえ設計の手順は、基本的に図7回の図2で示した最終製品メーカーの場合と同じである。