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HOMEエレクトロニクス機器闘いの軌跡:キルビー特許訴訟 > 最後の審判(後)

  • 高橋 史忠=日経エレクトロニクス
  • 2013/02/15 00:00
  • 1/6ページ

時代の流れの不思議

 訴訟開始から9年。富士通とTI社が争った1990年代に日米半導体業界の立場は逆転した。「失われた10年」。「未曾有の大不況」。不況にあえぐ日本を,さまざまな形容で伝える報道を目にするのは日常茶飯事になった。

 「訴訟が起きた9年前には米国の半導体業界が疲弊し,国内メーカはこの世の春を謳歌していた。そして,最高裁判決が出た2000年には立場が逆転し,今度は日本が疲弊している。この時代の流れには,本当に不思議な思いを感じざるを得ない」

 キルビー特許訴訟を注目し続けてきた半導体エネルギー研究所の山崎舜平代表取締役は,10年の歳月をこう振り返る。

 メインフレームからパソコン,そして携帯電話機,ディジタル家電へ。この10年間で,エレクトロニクス業界の主役は大きく変わった。この間にTI社は,半導体産業の花形だったDRAMから手を引き,経営基盤となる主力製品をDSPに集中させることで苦難の時代を乗り切った。訴訟を始めた1990年代初頭にはどん底だった同社の業績は,この10年で右肩上がりに回復した。そのときにもう一つの武器としたのは,米国のプロパテント政策に乗ることだった。

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