家電・モバイル ボリュームゾーンの最新動向を知る
 
舘 健治=ソルナック 取締役社長
2012/10/31 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2005年3月14日 、pp.111-118 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 ハード・ディスク装置(HDD)の大容量化や低価格化,小型化が進んでいる。こうした変化はDVDレコーダやカーナビ,携帯型音楽プレーヤなどのデジタル家電へのHDDの搭載を促した。民生機器だけでなく,複写機や現金自動預け払い機(ATM),キャッシュ・レジスタなどもHDDを搭載しており,今やHDDは一般ユーザーに身近な存在になりつつある。HDD内にはさまざまなデータが大量に蓄えられており,HDDにひとたび問題が発生した場合には,その被害は甚大である。

 実際にはHDDは慎重に取り扱わないと壊れやすい繊細な装置だ。HDDは記録媒体やヘッド,スピンドル・モータ,電子部品などさまざまな部品から成る。一般に部品点数が多いほど故障の確率は高まる。しかもそれぞれの部品は異なる分野の技術で作られており,故障の原因が多岐にわたる。例えばヘッドには半導体製造を超える微細加工技術が,記録媒体やスピンドル・モータには潤滑剤や潤滑油などの化学技術が使われている。

 HDDの用途の中心がパソコンやサーバ,ストレージ装置だったころは,HDDを注意して扱うべきことは技術者の常識だった。ところが最近では,一般ユーザーはHDDを使っているという意識が薄く,機器の開発者もHDDを搭載する機器を設計した経験が豊富ではない。HDDは繊細なものだという認識で扱ってきた時代とは,状況が大きく変わっている。

 このままではHDDの故障に頭を痛める機器メーカーが増えてもおかしくない。事実,我々の提供するHDDの故障解析サービスや信頼性評価試験サービスには,機器メーカーからの依頼が増える傾向にある。機器メーカーは,HDDの構造や使われている技術をあらためて理解した上で,用心深く機器を設計する必要があるだろう。

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