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第6回 政府が目指す医療イノベーション(2/2)

ものづくり力を活用し、強い産業へ

2012/11/05 00:00
出典: 日経エレクトロニクス,2011年7月25日号 ,pp.103-105 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
八山 幸司氏
八山 幸司氏
内閣官房 医療イノベーション推進室 企画官
(写真:皆木 優子)

政府は今、医療・健康・介護の産業化「ライフイノベーション」に力を入れ始めた。今後の日本の成長を牽引する産業と明確に位置付け、さまざまな施 策を打っていく考えである。こうした国の取り組みの“司令塔”となるのが、内閣官房に設置された「医療イノベーション推進室」である。同室 企画官の八山氏が、医療イノベーションの具体像を示す。(小谷 卓也=日経エレクトロニクス)

医療機器に「ものづくり力」を

 我々が取り組む分野の中でも、特に医療機器は重要である。前述のように、将来に向けた抜本的な医療システムの変革を進めていくに当たっては、それを支える機器が不可欠になるからだ。

 医療機器の分野においては、日本の「ものづくり力」をもっと生かしていくことが重要になる。必ずしも今は、日本のものづくり力を十分に生かしている状況とは言えない。“日の丸印”の医療機器を、世界に展開できるようにする必要がある。

 医療機器産業の国際競争力を強化するために不可欠なことは幾つかある(図4)。まずは、実用化の促進に向けた規制改革。そして、異分野の企業による医療機器分野への参入を促進しなければならない。周辺産業やすそ野産業を育成し、強い産業構造を構築することも重要である。

図4 医療機器産業の国際競争力を強化するための取り組み
図4 医療機器産業の国際競争力を強化するための取り組み
大きく六つの取り組みを示した。(図:内閣官房の資料を基に本誌が作成)

 そのためには特に、中小企業の活力を生かさないといけない。自動車産業を見ると、全国津々浦々、さまざまな中小の部品産業が広がっている。こういう形を作っていかなければ、強い産業には育たない。

 個別化医療の時代を見据えた新たな機器の開発も必要である。近い将来、パーソナル・ゲノムの時代が来ると言われて久しい。5年以内には10万円で個人の 全ゲノムを読み取ることができ、10年以内にはそれを1万円で実現できるようになるとされている。個人のゲノム情報や、病院の診療情報、そして各個人の健 康情報といった膨大な情報を解析・処理したり、情報にアクセスしたりするための機器が必要になってくる。

 この他、海外進出を促進するための標準化もポイントになる。医療とサービスの「パッケージ」による海外展開も不可欠になっていくだろう。政府では今、新 幹線技術や水ビジネスなどについて、パッケージ型の輸出を推進している。医療機器の分野でも、同様の展開は十分に考えられる。

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