(架空の領収書です)

 20XX年、トヨタ自動車が電力事業を手掛ける新会社を立ち上げた。会社名は「Toyota Electric Power Company(TEPCO)」。発電でも送電でも配電でもなく、電力の需要と供給を調整する役割を担う会社だ――。架空の話だが、根拠はある。いま、日本の自動車メーカーはこぞって地域の電力を最適化する実験に挑んでいる。車両に積む電池が再生可能エネルギの普及に役立つのならば、逆に電力事業がプラグインハイブリッド車や電気自動車の普及を後押ししてくれる可能性があるからだ。