2012年5月に、米国が中国製品に対する反ダンピング課税の仮決定を下した。 この米国と中国の争いで漁夫の利を得ているのが、台湾の太陽電池関連メーカーである。 反ダンピング課税を追い風とする台湾メーカー各社に、今後の戦略を聞いた。
連載
中国製品への反ダンピング課税で、台湾の太陽電池メーカーが活況
目次
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第3回:太陽電池ペースト材料メーカーの株価がトップに
世界最高効率で勝負するAU Optronics社とコスト重視のGintech Energy社。その中間を狙うのが、台湾Neo Solar Power社である(図6)。同社は2012年5月に、一般的な構造の単結晶Siセルで変換効率19.81%と高い値を達成した。2012年には、平均値で変換効率19.5…
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第2回:「80%の太陽電池メーカーが撤退」と予測
台湾メーカーは、反ダンピング課税による特需に浮かれているわけではない。反ダンピング課税で一息ついても、世界全体で供給が過剰なことに変わりはないからだ。太陽電池メーカーが今の状況を乗り切るためには、抜本的な課題が解決されなければならないという問題意識がある。台湾Gintech Energy社 Pres…
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第1回:台湾に太陽電池セルの注文が殺到するワケ
「最近になって急に忙しくなった。同業者との間で工場の従業員の取り合いになっている。他部署の人員を生産ラインに回そうかと考えているほどだ」(台湾のある太陽電池メーカー)─。世界で大手メーカーの倒産が相次いでいる太陽電池業界の中で、なぜか台湾の太陽電池メーカーが活況を呈し始めた。