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【連載第2回】キーワード:「Kinect」

進藤智則=日経エレクトロニクス(当時)
2012/10/17 00:00
出典:日経エレクトロニクス、2011年7月11日 、 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 米Microsoft社がゲーム機「Xbox 360」向けに、2010年11月に発売したジェスチャー入力コントローラのこと。イスラエルPrimeSense社が開発した距離画像センサを搭載して おり、ユーザーの姿勢や顔の表情、指の動きなどを3次元的に計測・認識することができる。既に1000万台以上の出荷台数を記録しており、世界的な大ヒッ トとなった。発売開始からわずか2カ月で800万台もの出荷台数を記録したことから、ギネス世界記録にも認定された。

 非接触でユーザーのジェスチャーを認識するユーザー・インタフェースは以前から提案があったが、通常のカメラと画像認識を用いるものが大半であり、ユー ザー領域の切り出しや姿勢などについて認識の安定性に欠けていた。距離画像センサであれば、特別な画像処理をしなくてもユーザーの領域や姿勢などを3次元的に計測できるため、高精度かつ安定なジェスチャー入力が可能となる。

 ただし、従来、距離画像センサは数十万円以上と高価であり、民生機器での採用例は皆無に等しかった。Kinectはゲーム機向けで大量出荷が見込めるため、同センサを搭載しながらも1万4800円という低価格を実現した。

 距離画像センサを用いると、簡易的な光学式モーション・キャプチャを実現できる。この点が世界中のプログラマーを引き付け、Kinectの発売後、同機 をパソコンなどゲーム機以外の用途に利用するアプリケーションが草の根レベルで一気に広がった。Microsoft社はKinectのUSB出力において 距離画像の出力を特に隠さずオープンにしていたため、本来のゲーム機以外での利用が可能となった。2010年12月にはPrimeSense社が Kinectをパソコンで利用するためのドライバおよびフレームワーク「OpenNI」を公開し、こうした動きが加速した。人間型ロボットをジェスチャー で動かしたり、拡張現実感(AR)と組み合わせたりするアプリケーションが登場している。最近では、Kinectを使って医師が手術中に非接触で画像診断 装置を操作する例すら出てきている。執刀医が滅菌領域を離れることなく、ジェスチャーで診断画像を確認できるという利点がある。

 2011年6月には本家のMicrosoft社が、非商用向けでパソコン用にKinectのSDK(β版)を公開した。

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