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第41回:エレ/メカ連携(5)

前田 篤志=O2 リサーチ フェロー、Ph.D.
2013/01/17 00:00
出典:日経ものづくり、2011年5月号 、pp.102-104 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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過去事例を使い基本から議論

 もっとも、2つ以上の専門分野を俯瞰(ふかん)する能力を身に付けることは簡単ではない。そこで、N-BREATSでは定量的な思考の領域で効果を発揮させるプログラム(Type-A)と、定性的な思考の領域に踏み込んで真の連携を実現するプログラム(Type-B)の2種類を用意している。前者は、既存の開発・設計資産を利用することで、開発・設計対象のさらなる改善を目指すものである。一方、後者は、あるべき理想の姿を明確に設定し、その実現にはどんな技術が必要かを物理の視点から割り出していく能力を身に付けていくためのものである。

 例えば、Type-Aのプログラムを、の右上の写真のようなプラズマテレビの開発・設計に適用すると以下のようになる。ここでは、エレ/メカ連携において重要なテーマの1つであるEMI(Electro-Magnetic Interference)問題に絞って説明しよう。ちなみに、以下の事例はエレ/メカ連携というよりは、高周波(RF)技術者と電源などのいわゆる回路技術者の連携になっているが、回路技術者とメカ技術者の役割は近く、Type-Aのプログラムの適用イメージをつかむことは可能だと思う。

* (編集部注) EMC(電磁環境両立性)は満足させることを、EMI(電磁干渉)は解消することを目指すものであるので、ここでは後続の「問題」という単語に合わせてEMIという言葉を用いている。

図●プラズマテレビの大まかな回路構成と知識基盤

 の右上の写真において、太い実線の枠で囲った領域は、いわゆる回路技術者が担当する、主に電源回路を中心とする低周波回路(アナログ回路)である。その隣の破線の枠の部位は仕切り壁。それを境に中央に搭載されているのが一点鎖線の枠で示したRF回路である。

 通常、プラズマテレビのようなフラット・パネル・ディスプレイ(FPD)は、最先端の高密度実装によって電子部品がぎっしりと搭載されているとの先入観を持つが、実際にはそうではない。EMI問題の加害者に成り得るRF回路部は、一点鎖線の枠の部分のみと限られている。同回路部は占有面積が小さいにもかかわらず、機器全体の性能をも左右しかねないノイズ問題を引き起こす可能性の高い部分であり、エレ系技術者とメカ系技術者の双方において厄介の火種になっている。

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