設計力向上 開発手法と支援ツールの動向・事例
 

第21回:性能と品質の作り込み(下)

中島 康=O2 技術ディビジョン コンサルタント
2012/11/21 00:00
出典:日経ものづくり、2010年10月号 、pp.103-104 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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結果の評価とフィードバック

 解析結果を設計にフィードバックさせつつ作業を進めるという、解析主導型設計の具体例を見てみる。解析結果から、曲げ剛性を向上させるための設計変更方法を検討してみた例である。ここで用いる解析モデルは、形状および拘束条件についてのみ、ある程度正しくモデル化されているだけで、材料特性についても誤差が含まれている。

 設計者向けCAEにより、最初のモデル案(モデルA)の解析計算が完了すると、デフォルトでは図1(a)のように解析結果が表示される。この結果だけでは、固定部近辺に高い応力集中が見られるのみで、具体的な設計改善指針は得られない。

 解析結果は見方が重要なため、変形倍率をデフォルトより拡大して結果表示を行う。設計目的が剛性向上であることから、応力分布については問題にしない。解析結果を見ると、最大変位は45.64mmであり、変形の主因は固定部のボルト配列にあることが読み取れる〔図1(b)〕。解析結果が設計指針を示す一例である。

 上記結果より、剛性向上を図るためには製品の板厚増加よりも固定点を変更した方が有効だと考えられるため、固定点の位相を変更したモデルBを作成し、解析を実施した。解析結果を比較すると、最大変位は13.56mmと減少していた〔図1(c)〕。

図1●解析結果
(a)と(b)が初期案で、(b)は変位を強調して表示したもの。(c)が固定点を変更したモデルによる計算結果。(b)と(c)とでは変位が同じように見えるが、表示上の強調度合いが異なっており、実際には変位を約0.3倍に抑えた。
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