設計力向上 開発手法と支援ツールの動向・事例
 

第17回:生産工程での効果刈り取り(中)

團野 晃=O2 技術ディビジョン コンサルタント
2012/11/12 00:00
出典:日経ものづくり、2010年9月号 、pp.83-85 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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業界の取り組みを参考に

 3次元図面だけで設計意図をうまく伝達できている事例は、まだ多くは見られない。これは、3次元図面上での設計意図情報の記述方法が確立していないこと、3次元CADに十分な表記機能が備わっていないことに起因している。とはいえ、図面作成に多くの工数を費やしている現状の改善は、設計部門にとっての大きな課題である。

 これを解決するため、日本自動車工業会(JAMA)および電子情報技術産業協会(JEITA)は、おのおの3次元図面作成ガイドラインを制定している。各社が共通の表現方法を採用することで、異企業間でも3次元図面で設計意図伝達をスムーズに行えるようになることを目指している。これができるようになれば、わざわざ2次元図面を作成する手間がなくなるため、設計の効率を向上できると思われる。将来の標準制定に備え、JAMAとJEITAのガイドラインを参考にすることは必須事項と考えていいだろう。

 一方、この取り組みはその緒に就いたばかりで、図面におけるJIS規格のように、細部にわたる規定が決まっているわけではない。不足している部分では、企業ごとの工夫で伝達の方法を決める必要がある。そのポイントには以下のようなものがある。

①設計変更の指示方法
〔業界ガイドライン〕設計変更の部位を色分けもしくはレイヤ分けする。
〔追加取り決めのポイント〕具体的な色やレイヤを定義・統一する。異なったCADでデータを使おうとしたときにデータ変換で色が変わるケースがあるので、それも検証の上で取り決めたい。

②組立前後で形状が違う部品の指示
〔業界ガイドライン〕組立前後の形状を補足として付与する。
〔追加取り決めのポイント〕補足として付与するデータの図番定義方法と、その管理の仕方を定義する。社内品番、図番、3次元図面の図番をひも付け管理する必要性と具現化方法を明確にした上で取り決めなければならない。

 以上は、ほんの一部の事例であり、さまざまな細かいことを取り決めるのは地道な作業である。しかし、しっかりと取り組まなければ従来の2次元図面はなくならず、設計部署の負荷は低減できない。ここは、覚悟を決めて取り組む必要がある。

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