設計力向上 開発手法と支援ツールの動向・事例
 

第14回:活用の拡大(中)

元田 豊=O2 技術ディビジョン コンサルタント
2012/11/05 00:00
出典:日経ものづくり、2010年8月号 、pp.75-77 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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いかに考える作業だけにするか

 形状モジュールの整備は、QCD(品質、コスト、納期)の向上/短縮という点で、どのような製品を開発している場合でもかなり有効なものになる。分かりやすい例として、自動車レース「F1」のレーサー(パイロット)で説明してみよう。

 レーサーは速さを極限まで追求し、サーキットを常人では考えられないスピードで走る。そしてレーサーは、世界のあらゆるサーキットにおいて、常にトップスピードで駆け抜けることができる。

 これには理由がある。初めてのサーキットであっても一つひとつのコーナーに分解して見れば、既に走ったことがあるどこかのコーナーと形状が類似している場合がほとんどだからだ。中には、要素に分解しきれず、サーキットごとに攻略法を考えなければならない難所もあろうが、そういう場所ができるだけ少なくなるように分析できる頭の良さも、レーサーの実力といえよう。

 モデル内のフィーチャに着目するのも、このF1レーサーの考え方に似ている。設計する製品モデルを分割した単位で見ることにより、全体としては違ったものであっても部分は同じものと見なして、素早くかつ品質が良いものを作ることが可能になる。

 あるメーカーでは、改革活動の一環として設計を「プロセス」と「形状」の観点から見直し、難所に当たる「思考のいる作業」と、当たり前に実行できる「思考のいらない作業」に切り分けた。そして「思考のいらない作業」に対しては、その形状をモジュール化したもので対応できるように、設計を大幅に見直す活動を実施した。その結果、思考のいらない作業の工数を大幅に削減する効果を出している。

 このメーカーでの取り組みを含め、形状モジュール化の活動においては、幾つかの注意点が存在する。今回と次回は、必ず押さえるべき3つのポイントに絞って説明する。

 ①モジュール化すべき形状要素の候補の探し方のポイント、②類似の形状要素をまとめて形状モジュールを決める際の整理の仕方のポイント、③整理した形状モジュールを3次元CADで使うときのポイント、である。

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