次世代工場 工場の将来像が見える
 

第4回:使ってお得(上)

JIMTOF取材班
2012/10/19 00:00
出典:日経ものづくり、2010年12月号 、pp.73-74 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 村田機械はMx71において、段取り替えの削減にも取り組む。具体的には、「自動チャック交換装置(A.C.C.)」である。加工精度を左右するチャックは、できれば交換したくない。しかし同社はチャックとそれを把持する部品の構造を新たに開発し、「(チャックの装着位置において)3μm以下の振れ精度を出せる」(同社の説明員)技術を確立した。A.C.C.を使えば、わずか3秒でチャックを交換できる。

 この機能は、例えば端部が異なった断面形状を持つワークを混流生産する場合に有効だ。この種のワークの両端を加工するには通常、2台の1軸旋盤を使うか、高価な2軸旋盤を使うことが多かった。しかしA.C.C.があれば、1軸旋盤1台で対応できる。

テーブルにチルト機能を付加

 風力発電装置用の大型部品(ロータハブ)の加工を想定し、段取り替えの削減を実現したのが、倉敷機械のNC横中ぐりフライス盤「KBT-13T-A」だ(図1)。作業テーブルが旋回(B軸)するだけではなく、最大3°で傾斜(A軸)するチルト機構を備える(KBT-13T-Aで加工したワークが表紙ページの写真における下のロータハブ)。

図1●倉敷機械のNC横中ぐりフライス盤「KBT-13T-A」
最大15tのワークを搭載可能なテーブルは旋回(B軸)だけでなく、最大3°傾斜(A軸)するチルト機構を備える。風力発電装置のロータハブの羽根の取り付け面を段取り替えなしで加工できる。

 一般に、ロータハブの羽根の取り付け面は、鉛直面からわずかに傾いている。巨大な羽根が風圧で反るためにあらかじめ前傾させて取り付けてあるのだ。そこでロータハブを加工する場合、通常はテーブルとワーク(ロータハブ)の底面(支柱への取り付け面)との間に治具を挟み込んで、羽根の取り付け面が鉛直になるように固定して加工する。加工する取り付け面ごとに、この段取りが必要だった。

 しかし、KBT-13T-Aではチルト機構でテーブル自体が傾斜するので、そうした治具が不要となり、3カ所の羽根の取り付け面を段取り替えなしで加工できる。最大3°という傾斜角は、出力1.0M~2.5MWクラスの風力発電機のロータハブに対応できるとしている。テーブルの寸法は2.5×2.5mで、最大15tのワークを搭載できる。

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