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HOMEエレクトロニクス電子デバイス次世代デバイス実装 > 2020年の配線/接合の基盤技術を解説(3)

次世代デバイス実装

2020年の配線/接合の基盤技術を解説(3)

  • 須賀 唯知=東京大学 教授,大塚 寛治=明星大学 名誉教授・特別顧問
  • 2012/10/17 00:00
  • 1/2ページ

Tビット伝送は非接触へ

 Tビット/秒の高速伝送を実現する手法として,非接触伝送技術をわれわれは提案している3),4)。この手法では,チップはフリップチップないしはバンプレスで積層し,高速信号は電気的に非接触で伝送する。無線伝送によって接続信頼性が高まる。さらに,インピーダンス整合のためのオーバーヘッドを削減でき,ドライバ回路の消費電力とコストを大幅に削減できる。従来のインピーダンス整合は,最先端LSIの数kΩのインピーダンスを伝送路の50Ωなどに変換するための回路が必要だった。

3)Iguchi, D., Akiyama, Y., Ito T. and Otsuka, K.,“ A Chip Stacking Technology Utilizing Transmission Line Coupling,” Proceedings of the IEEE 9th VLSI Packaging Workshop, 2008.

4) 同上,“Proximity interconnect technology utilizing transmission line coupling for stacked VLSI chips,” Proceedings of IEEE 17th EPEP Topical Meeting, pp. 291-274, 2008.

 この手法では,LSIのメタル層に2本の配線を並行に配置した差動線路(コプレナ差動線路)を構成し,近接させた伝送線路をカップリングさせる。伝送線路は,整合終端させて,伝送特性の周波数特性を持たないようにしておく。これにより,20Gビット/秒以上の伝送が可能となることを実証した。6mm角のチップの各辺に64ビット幅,全体で256ビット幅の非接触伝送路を設ければ,1Tビット/秒の伝送が実現できることになる。

適用広がる常温接合

 高速伝送を支えるバンプレス接合に向け,Cu-Cuの常温直接接合技術をわれわれは確立した(表紙ページの右の写真)。超微細,超多ピンの例として,3μm径,6μmピッチ,100万端子レベルの接合をチップ・オン・チップで実証している。封止枠を同時に接合する手法も提案,その有効性を検証済みである。

 なお常温接合は,日本独自の手法として,現在,4社以上の日本メーカーがそれぞれ特徴ある装置の開発を進めている。既に,高機能の複合金属材料やSAW(表面弾性波)デバイスにおいて量産適用されている5)。また,プラズマ活性化接合を使い,化合物半導体エピ・フィルムをSiデバイスへ接合する手法が,LEDプリンタ・ヘッドの量産に使用されている。このほか,常温接合は多様な材料に適用できる(図5)。

図5 多様な接合に対応する常温接合
常温接合による材料の組み合わせ例を示した。◎は有望で実績が多い。○は成果がある。◆は検討中。■は課題が多い。著者のデータ。
[画像のクリックで拡大表示]

5)http://www.3dwb.org/

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