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HOMEエレクトロニクス電子デバイス裏面照射型CMOSセンサーに参入相次ぐ > ソニー,OmniVision,Aptina各社の製造プロセスを分析(前)

裏面照射型CMOSセンサーに参入相次ぐ

ソニー,OmniVision,Aptina各社の製造プロセスを分析(前)

  • 橋本 哲一=テクニカル・ライター
  • 2012/09/21 00:00
  • 1/3ページ

BSI(裏面照射)型CMOSセンサー(CIS:CMOS image sensor)の製造プロセスを詳説する。ソニーや米OmniVision Technologies, Inc.などの製品化済みデバイス,さらに2010年に製品化予定の米Aptina Imaging Corp.のデバイスをさまざまな角度から分析し,各社の差異化部分やさらなるプロセス・コスト低減の余地を探る。そのため,BSI型のデバイス構造や出願特許などから,各社の製造方法を推定し,課題を考察した注1)

注1)ソニーは,アイデアとしては古くからあったBSI型をいち早く量産化した。BSI型では,高感度にできる一方,混色や暗電流など画質低下につながる課題が新たに発生する。同社は,4~5年かけてこの課題を解決した。独自のフォトダイオード構造やオンチップ・マイクロレンズを開発したという。混色問題の原因となる素子分離構造は既存のFSI(表面照射)型と同じであり,特別な方式を取っていないとする。

裏面から採光のために独自プロセスを追加

 まずはBSI型の大まかなプロセス・フローを推定した(図1)。BSI型の製造プロセスは,(1)一般的なCMOSセンサー・プロセスに,(2)Siウエーハの裏面からフォトダイオードに光を取り込むためのプロセスを追加している。

図1 戦略に差が出るBSI型CMOSセンサーの製造プロセス・フロー
(a)ソニーのBSI型デバイスの製造プロセスソニーのBSI 型デバイスの製造プロセス・フローを日経マイクロデバイスが推定した。まず,SOIウエーハを使っている。SOIウエーハの酸化膜層が,CMP(化学的機械研磨)工程における処理ストップ層として働く上,より平坦度の高い裏面を形成できるとみられる。マイクロレンズとカラー・フィルタはオンチップ(成膜)で形成するもよう。チップのI/Oパッドからパッケージ端子への接続にはボンディング・ワイヤーを使う。日経マイクロデバイスが作成。
[画像のクリックで拡大表示]

 (1)CMOSセンサー・プロセスは,フォトダイオード部を除くとロジックやメモリーに使うCMOSプロセスと同じである注2)。フォトダイオード部もCMOSプロセスでpn接合部を形成する点は汎用CMOSプロセスと変わらないが,受光部を設けておく。なおフォトダイオードは基板内部に埋め込んで暗電流を抑制している。暗電流は,基板表面の界面順位による雑音で生じるため,基板表面からフォトダイオードを離すことで抑制する。

注2)CMOSイメージ・センサーは,CMOSプロセスを使ってアンプなどの周辺回路や,デバイスによっては画像処理回路などのロジック回路も集積している。

 (2)Siウエーハ裏面から光を取り入れるための主なプロセスは,裏面の薄化である。フォトダイオード直下のSi基板を775μmの厚さから数μmまでに削る。機械研削に加え,CMP(化学的機械研磨)による高価なプロセスを使っているとみられ,このプロセス時間をいかに削減するかは各社の競い所になっているようだ。

 さらに薄化の際に歩留まりを低下させないための工夫をしている可能性がある。一般にSiウエーハを数十μmまで薄くすると,エッジ部分に欠け(チッピング)が生じ,ここから亀裂が拡大してウエーハ全体が割れてしまう恐れがある。この欠けが生じない技術をメモリー分野から取り入れているとみられる。

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