ドイツ・メーカーの投入が相次ぐ
今回のデトロイト・モーターショーでハイブリッド車(HEV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)を披露したのは、Ford社だけではない。10車種を超えるHEVやPHEVが世界初公開された(表)。このうち、HEVについては、ドイツ・メーカー3社が米国で2012年中に発売を計画している新型車を4車種も発表した。
自社で初めてとなる前輪駆動のHEV「Jetta Hybrid」を初公開したのが、ドイツVolkswagen社である。1モータ方式のハイブリッド・システムで、排気量1.4Lのターボ付き直列4気筒ガソリン・エンジン(最高出力110kW)に、20kWのモータと1.1kWhのLiイオン2次電池パックを組み合わせた。変速機には7速のDCT(dual clutch transmission)を搭載している(図)。
燃費は米国の「combine」モードで45mpg(約19km/L)。同等の最高出力を備えるガソリン車に比べて20%ほど燃費が向上するという。さらに、最長で約2kmかつ、車速44mph(約70km/h)までモータだけのEV走行が可能である。
Liイオン2次電池はパナソニック・グループとなった三洋電機製で、5Ahの角型セルを60個用いた。電池パックの電圧は220Vで、重さは35.8kgである。
Jetta Hybridは2012年11月から北米で発売する予定で、欧州での発売は2013年以降になる見込み。価格は2万6000米ドル(約200万円)程度になるもよう。